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抜け毛が散らからないブラシ、毛質で選ぶと変わる

🩺 獣医師監修 公開 2026/06/22 更新 2026/06/22 出典:中央動物専門学校アニラボ「愛犬の毛はシングルコート・ダブルコート?」

犬のブラシは、犬種ではなく「毛質」で選ぶと抜け毛の散らかりが大きく変わります。抜け毛が多いダブルコートにはスリッカーブラシ、短毛のシングルコートにはラバーブラシが基本です。なんとなく買ったブラシで毛が床に舞うなら、まず愛犬の毛のタイプを見直すところから始めてください。

ブラシ選びを間違えると、毛は取れず、犬は嫌がり、床には抜け毛が散らかります。逆に毛質に合った1本を選ぶと、ブラシの中に毛がまとまって取れ、掃除がぐっと楽になります。ここでは中央動物専門学校アニラボやHonda公式サイト、トリマー監修記事の情報をもとに、種類と選び方を整理します。

犬のブラシの種類とは

犬のブラシとは、被毛のもつれや抜け毛を取り除き、毛並みを整えるための道具のことです。トリマー監修のペットスマイルニュースによると、犬用ブラシは大きく5種類に分けられます。

  • スリッカーブラシ:ラバーの土台にピン状のブラシが連続して植えられている。毛玉ともつれ取りに最適。
  • ピンブラシ:人間のブラシに近く、先端が丸いピン状。長毛の抜け毛・不要毛除去に使う。
  • コーム:金属製の櫛。仕上げで毛流れを整え、毛玉チェックにも使う。
  • 獣毛ブラシ(ツヤ出し):豚やイノシシの毛製。短毛のツヤ出しと静電気防止に向く。
  • ラバーブラシ:ゴムやシリコン製で柔らかい。短毛の抜け毛除去に向く。

この5種類は役割が違うため、1本で全部をまかなおうとせず、毛質に合わせて選ぶのが基本です。

なぜ毛質でブラシを変える必要があるのか

毛質で抜け毛の出方そのものが違うからです。犬の被毛は、表面のオーバーコートだけを持つ「シングルコート」と、その下にアンダーコートを併せ持つ「ダブルコート」に分かれます。中央動物専門学校アニラボによると、犬はひとつの毛穴から7本以上、多い犬種では15本も毛が生えます。

ダブルコートはアンダーコートが季節で大量に抜けるため、皮膚の奥の毛をかき出せるブラシが要ります。一方シングルコートはアンダーコートがなく、表面の抜け毛を集めるブラシで十分です。この構造の違いを無視して同じブラシを使うと、毛が取れないか、逆に皮膚を傷つけることになります。

ダブルコートとシングルコートはどう見分けるのか

代表的な犬種で見分けるのが手早い方法です。中央動物専門学校アニラボとHonda公式サイトの情報を合わせると、次のように分類されます。

  • ダブルコート:チワワ、ダックスフンド、ポメラニアン、ゴールデンレトリバー、ジャーマンシェパード、サモエド、そして柴犬や秋田犬などの日本犬。
  • シングルコート:ヨークシャテリア、パピヨン、プードル、マルチーズなど。

Honda公式サイトによると、日本犬やゴールデンレトリバーは抜け毛が特に多い部類で、サモエドは抜け毛がとても多いことで知られています。柴犬の毛のタイプや暮らしのコツは柴犬の特徴ページもあわせて確認してください。判断に迷うときは、毛をかき分けて下にふわっとした綿毛があるかを見ると、アンダーコートの有無の目安になります。

ダブルコートにはどのブラシがいいのか

ダブルコートにはスリッカーブラシが基本です。トリマー監修のペットスマイルニュースと中央動物専門学校アニラボによると、スリッカーブラシは毛玉やもつれを取り除くのに最適で、ダブルコートや長毛、硬い被毛のワイヤーヘア犬種に向いています。アンダーコートをしっかりかき出せるのが強みです。

スリッカーでかき出したあとは、コームで毛流れに沿って梳かすと仕上がりが整い、取り残した毛玉も見つけられます。トリマー監修記事でも、スリッカーで毛玉やもつれを除去したあとコームで梳かす併用が推奨されています。

短毛のシングルコートにはどのブラシがいいのか

短毛のシングルコートにはラバーブラシが向いています。ペットスマイルニュースによると、ラバーブラシはゴムやシリコン製で柔らかく、皮膚を傷つける心配が少ないため使いやすいブラシです。短毛種の抜け毛や不要毛を取り除くのに効果的です。

ツヤを出したいときは獣毛ブラシも選択肢になります。豚やイノシシの毛で作られ、被毛に毛艶を出し、皮膚へのマッサージ効果で血流を促すといわれています。ただしこれは美容と手入れの範囲の話で、病気を治す目的の道具ではありません。皮膚や毛づやで気になる変化があるときは獣医師に相談してください。

換毛期はいつで、どうケアすればいいのか

換毛期とは、冬毛と夏毛が入れ替わる毛の生え替わりの時期のことです。Honda公式サイトによると、犬の換毛期は春から7月頃と秋から11月頃の年2回で、約1か月かけて古い毛が大量に抜けます。換毛期があるのはアンダーコートを持つダブルコートの犬種です。

この時期はブラッシングの回数を増やしたり、時間を長めにとって抜け毛をしっかり取り除くのが基本です。Honda公式サイトも、換毛期にはコームやスリッカーブラシ、抜け毛専用ブラシを毛質に応じて使い分けるとしています。シングルコートには明確な換毛期はなく、1年を通して少しずつ生え替わります。

スリッカーブラシで気をつけることは何か

ピン先の鋭さに注意することです。トリマー監修のペットスマイルニュースによると、スリッカーブラシはピン先が鋭いため、皮膚に当たると痛みを覚えることがあります。力加減と使う部位に気をつける必要があります。

対策として、ピン先に玉が付いた玉付きタイプを選ぶと皮膚に当たっても痛みが出にくくなります。短いストロークで皮膚に押し付けないことも大切です。犬が嫌がる、赤みが出る、痛がるなどの様子があれば無理に続けず、獣医師に相談してください。ブラッシングを嫌がらない環境づくりには、落ち着ける居場所も関係します。ケージ・サークルの選び方もあわせて参考にしてください。

抜け毛を散らからせないコツは何か

毛が取れる量と掃除動線の両方を整えることです。毛質に合ったブラシを選べば、抜け毛はブラシの中にまとまり、床に舞う量が減ります。中央動物専門学校アニラボによると、掃除のときは部屋の隅から中央へ毛を集めるのがコツです。

ブラッシングは毎日少しずつ行うほど、1回あたりの抜け毛が分散して散らかりにくくなります。換毛期だけまとめてやると一度に大量の毛が出て散らかりやすいため、日常的に短時間のケアを続けるのが結果的に楽です。マットの上やお風呂場など、毛を回収しやすい場所でブラッシングするのも有効です。

この記事のまとめ

  • 犬のブラシは犬種ではなく毛質で選ぶと、抜け毛の散らかりが大きく変わる。
  • ダブルコートにはアンダーコートをかき出せるスリッカーブラシ、短毛のシングルコートにはラバーブラシが基本。
  • Honda公式サイトによると、換毛期は春から7月頃と秋から11月頃の年2回で、約1か月かけて大量に抜ける。
  • スリッカーはピン先が鋭いため、玉付きタイプを選び、力加減と部位に注意する。
  • 赤みや痛がる様子など気になる変化があるときは、無理に続けず獣医師に相談する。

よくある質問

犬のブラシはどう選べばいいですか?

まず愛犬がダブルコートかシングルコートかを確認します。ダブルコートで抜け毛が多い犬にはスリッカーブラシ、短毛のシングルコートにはラバーブラシが基本です。仕上げにコームを足すと毛流れが整います。

換毛期はいつですか?

Honda公式サイトによると、犬の換毛期は春から7月頃と秋から11月頃の年2回です。約1か月かけて古い毛が大量に抜けます。この時期はブラッシングの回数を増やすのが基本です。

スリッカーブラシは皮膚を傷つけませんか?

スリッカーはピン先が鋭いため、強く当てると皮膚を傷つけることがあります。力を入れすぎず、ピン先に玉が付いたタイプを選ぶと安心です。気になる赤みや痛がる様子があれば獣医師に相談してください。