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犬が耳を掻く・においがする。外耳炎のサインとケア

🩺 獣医師監修 公開 2026/06/22 更新 2026/06/22 出典:アニコム損保「犬との暮らし大百科」犬が頭を振る、耳が臭うのは外耳炎かも(獣医師監修)

犬が耳をかゆがる・においがするときは、外耳炎のサインであることが多いです。アニコム損保やビルバックジャパンの獣医監修情報によると、外耳炎は犬に非常に多い耳のトラブルで、放置すると悪化しやすいため、サインに早く気づいて適切にケアすることが大切です。この記事では、外耳炎の原因や見分け方、自宅でできるケアと注意点、そして動物病院を受診すべき目安をまとめました。

外耳炎とは

外耳炎とは、耳介から鼓膜の手前までの「外耳」と呼ばれる部分に炎症が起きる病気のことです。アニコム損保の獣医師監修記事によると、外耳道の皮膚が炎症を起こし、かゆみや赤み、耳垢の増加、においといった症状があらわれます。

犬の耳のトラブルの中でも外耳炎はとても身近で、動物病院を受診する理由として多く挙げられます。最初は軽いかゆみだけでも、進行すると痛みや出血をともなうこともあるため、早めの対応が肝心です。

なぜ犬は耳がかゆくなるのか

犬の耳がかゆくなる背景には、外耳道の構造と、炎症を引き起こすさまざまな要因があります。ビルバックジャパンの解説によると、犬の外耳道は人より長く「L字型」をしているため、風通しが悪く湿度や熱がこもりやすい構造です。この環境は細菌やマラセチアなどの真菌が増えやすく、炎症につながります。

かゆみが起きると犬は耳を掻いたりこすったりし、その刺激でさらに皮膚が傷つき、炎症が悪化するという悪循環に陥りやすくなります。だからこそ「かゆそうにしている」段階で気づくことが重要です。

外耳炎の原因にはどんなものがあるか

外耳炎の原因は一つではなく、複数の要因が重なって起こることが一般に知られています。アニコム損保とビルバックジャパンの情報をもとに整理すると、主な原因として次のものが挙げられます。

  • アレルギー疾患やアトピー性皮膚炎による皮膚バリア機能の低下
  • マラセチアなどの真菌感染、細菌感染
  • ミミヒゼンダニ(耳ダニ)などの寄生虫
  • 耳の中の異物やポリープ、腫瘤
  • 内分泌性疾患や角化異常
  • 高温多湿の環境や不適切な耳掃除

特にアレルギーや皮膚のバリア機能の低下は外耳炎と密接に関連していると考えられています。皮膚の健康は食事とも関わるため、食物アレルギーが気になる場合はグレインフリーフードの考え方も合わせて知っておくとよいでしょう。原因によってケアの方向性が変わるため、自己判断せず獣医師に相談することが大切です。

外耳炎のサインはどう見分けるか

外耳炎のサインは、行動の変化と耳そのものの変化の両方にあらわれます。ビルバックジャパンの解説によると、かゆみがあると犬は頭を振る、後ろ足で耳を掻く、床や家具に耳をこすりつけるといった行動を見せます。

耳そのものの変化としては、赤み、腫れ、独特なにおい、耳垢や分泌物の増加、フケ、耳周辺の脱毛などがあります。耳垢は茶色から黒褐色になることが多く、感染が進むと緑色の膿が見られることもあります。耳を触られるのを嫌がる場合は、痛みが出ているサインです。

どんな犬種が外耳炎になりやすいのか

外耳炎は、耳の構造的に湿気がこもりやすい犬種でよりリスクが高いとされています。ビルバックジャパンとアニコム損保によると、垂れ耳の犬や、耳道が狭い犬、耳毛が多い犬がなりやすいと考えられています。

具体的な犬種としては、アメリカン・コッカー・スパニエル、ラブラドール・レトリバー、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、フレンチ・ブルドッグ、パグなどが挙げられます。短頭種は外耳道が狭い傾向があり、垂れ耳種は耳が外気に触れにくいため、いずれも湿度がこもりやすい点が共通しています。こうした犬種を飼っている場合は、普段から耳の状態をこまめに観察しましょう。

自宅での耳掃除はどうすればよいか

自宅での耳掃除は、見える範囲の汚れをやさしく拭き取るだけにとどめるのが基本です。複数の動物病院の解説によると、耳掃除の頻度は月1〜2回が目安で、汚れていないのに無理に掃除する必要はありません。頻繁に掃除すると耳の中を傷つけ、かえってトラブルを招きます。

掃除には耳かきや綿棒、アルコールティッシュは使わず、お湯や耳掃除専用クリーナーを染み込ませたコットンを使うのがすすめられます。綿棒は耳垢を奥に押し込んでしまうことがあるため避けてください。なお、ビルバックジャパンは誤った方法での耳掃除が外耳炎の原因になり得ると指摘しており、やり方に不安があれば獣医師の指導を受けるのが安心です。犬が嫌がるときは無理をせず、動物病院でケアしてもらいましょう。

いつ動物病院を受診すべきか

耳が赤く腫れている、異臭がする、耳垢が赤黒くドロッとしているといった変化が見られたら、できるだけ早く動物病院を受診してください。これらは感染が起きているサインのことが多く、自宅ケアだけで様子を見るのは適切ではありません。

姫路動物病院などの解説によると、外耳炎を放置すると中耳炎、さらに内耳炎へと進行し、感覚障害を引き起こすケースもあるとされています。犬が耳を触られるのをひどく嫌がる、頭を傾けるといった様子があるときも早めの受診が安心です。耳の治療は原因によって通院が必要になることもあるため、診療費の備えとしてペット保険を検討しておくのも一つの方法です。

外耳炎はどうやって予防できるか

外耳炎に確実な予防法はありませんが、日々のケアでリスクを下げることはできます。ビルバックジャパンによると、月1回程度の動物病院での検診と適切な耳ケアでリスクを低減できるとされています。

具体的には、耳の中を清潔で乾燥した状態に保つこと、シャンプーや水遊びのあとに耳の水分をやさしく拭き取ること、そして普段から耳のにおいや色を観察して変化に早く気づくことが大切です。アレルギーが背景にある場合は皮膚全体のケアも関わるため、食事や生活環境を含めて獣医師と相談しながら整えていきましょう。

この記事のまとめ

  • 犬が耳をかゆがる・においがするときは外耳炎のサインであることが多く、早めの対応が大切です。
  • 主な原因はアレルギー、真菌・細菌感染、耳ダニ、異物などで、犬の外耳道はL字型で湿気がこもりやすい構造です。
  • 頭を振る、耳を掻く、赤み、独特なにおい、耳垢の増加はわかりやすいサインです。
  • 垂れ耳種や短頭種は外耳炎になりやすいため、こまめな観察が役立ちます。
  • 自宅の耳掃除は月1〜2回・見える範囲をやさしく拭く程度にとどめ、赤み・異臭・嫌がる様子があれば早めに獣医師へ相談してください。

よくある質問

犬が耳を頻繁に掻くのは外耳炎ですか

頻繁に耳を掻く、頭を振る、床に耳をこすりつけるといった行動は、外耳炎で一般に見られるサインです。あわせて赤みやにおい、耳垢の増加があれば可能性が高くなります。気になるときは早めに獣医師に相談してください。

犬の耳のにおいはどんなにおいだと注意が必要ですか

普段と違う独特なにおいや、ツンとする強いにおいがする場合は注意が必要です。耳垢が赤黒い・茶褐色でドロッとしている、犬が触られるのをひどく嫌がるときは感染が起きていることがあるため、動物病院を受診してください。

自宅での耳掃除はどのくらいの頻度がよいですか

一般に月1〜2回が目安とされます。汚れていないのに頻繁に掃除すると耳の中を傷つけてトラブルの原因になります。綿棒や耳かきは使わず、見える範囲の汚れをやさしく拭き取る程度にとどめてください。